2022.09.16

FCLとLCLの併用でスペースを最適化!オーバーフローにも柔軟対応

コンテナ便にはコンテナを一本まるごと貸し切るFCL(Full Container Load)と、他社の貨物と混載するLCL(Less Than Container Load)があります。

FCLでは40フィートと20フィートのコンテナサイズの選択や、オーバーフロー(余剰分)の扱いに苦労するケースがあります。

 

今回は、毎月出荷の直前まで出荷総量が確定しないために、オーバーフローの処理で悩みを持っていた電子機器メーカー様の解決事例をご紹介します。

 

同じように出荷の直前に出荷量が確定する荷主様や、コンテナ確保とオーバーフローの兼ね合いに悩むことが多い荷主様はぜひ参考にしてください。

お客様のご紹介

・さまざまな電子機器の製造販売を手がけるメーカー様

・国内販路だけでなくグローバルに輸出も展開している

・オセアニア向けの貨物を、月1回のペースで船積みしている

お客様の状況と課題

・出荷量は毎回ほぼ確実に40フィートコンテナ1本分にはなるが、総出荷量は常に流動的で、しばしばオーバーフローが発生するケースもある

・総出荷量の確定を待ってからブッキングすると、コンテナスペースが確保できないことが多く、希望のタイミングで出荷ができないことがある

・上記の事情のため、従来は他社にて40フィートコンテナ+20フィートコンテナのセットで確保していた

・40フィート+20フィートを確保するも、オーバーフローが少量の場合に20フィートの積載効率が悪くなることも多く、かといってキャンセルすればキャンセル料が発生していた

FCLとLCLを併用したソリューション

FCLとLCLの両方を取り扱える弊社の強みを最大限に活かして、以下のような柔軟なサービスパターンを提案しました。

①あらかじめ40フィートコンテナを1本のみ確保

40フィートコンテナのスペースが少しくらい余っても、ある程度埋まっているなら非効率にはなりません。
また、予想に反して40フィートコンテナがあまり埋まらないケースも稀にあります。
その場合はキャンセル料を支払ってでも20フィートコンテナ、または混載(LCL)に切り替えて輸送した方がトータルコストは抑えられます。

このように、40フィートコンテナが埋まらない場合の判断は、その都度コスト効率がよいほうの選択肢を選ぶことが可能です。よって、基本的には40フィートコンテナ1本を恒常的に確保するようにしました。

②オーバーフロー発生時にはコンテナ追加あるいはLCLで柔軟にスペースを確保

オーバーフロー発生時にはその余剰量に応じて20フィートコンテナを追加するか、あるいはLCLでスペースを確保するか、適宜妥当な方を選ぶ方法を取りました。

物量が読めない中で予めスペースを確保しておくよりも、余剰分に対してのみ、その都度、臨機応変にサービスを選択するほうが無駄を減らせます。

もちろん、20フィート分のオーバーフローがあるにもかかわらず20フィートコンテナが確保できないという場合には、LCLで分散して対応します。前提として40フィートコンテナは確保してあるので、コスト効率に大きな問題はありません。

導入を決めたポイント

・以前よりセイノーロジックスの混載サービスを利用しており、実績による安心感が高かった

・物量が不確定であっても、40フィートコンテナ確保+オーバーフロー分はその物量次第で柔軟に対応できるサービスを組み合わせられるのがもっとも合理的である

・上記の対応はどこでもできるものではなく、混載業者(LCL CARRIER)でなおかつFCLも手掛けるセイノーロジックスならではの強みと納得した

実際に得られた導入の効果

・40フィートコンテナ+混載サービスとの併用によって総出荷量に応じた最適なスペースを確保でき、コストの最適化にもつながった
・物量確定後の柔軟な対応で、オーバーフロー分の追加コストを可能な限り最小化できた
・思いのほか出荷量が少ない場合でも混載に即時切り替えて対応でき、40フィートコンテナをキャンセルするも経費ロスを最低限にとどめられた
・以前は出荷計画に携わる実務担当者の負担が大きかったが、セイノーロジックスに集約することで煩雑なプランニングなどの手間が大幅に削減できた

今後の展開

混載をメインで展開してきた弊社は、2年ほど前からFCLにも力を入れてきました。

“セイノーロジックス=混載”のイメージがまだ強いかもしれませんが、今回のお客様のように、混載とFCLを柔軟に組み合わせることで、輸送の問題を解決することもできます。

 

LCLだけでなくFCLの取り扱いも増加し、安定してスペースをご提供しております。

これから一層、LCLとFCLを使い分け、あるいは組み合わせ、お客様のご要望に即したフレキシブルな対応を進めて参ります。

 

ご利用パターンの一例として、危険物や特殊貨物など、一部仕向地ではLCLでの輸送ができないケースがございますが、FCLに切り替えることで対応できる場合もございます。


また、ロット貨物にも対応しています。アメリカ東岸向けに40フィートコンテナ20本を輸送した事例もございます。

 

LCLはもちろん、FCLもコンテナ1本から大切にお取り扱いいたします。

輸送方法でお悩みの際には、どうぞご遠慮なくご相談ください。

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