2026.05.28

必要な量を、必要な時に。Class 2.2(危険品)の安定供給を支えるセイノーロジックスの混載輸送

危険品輸送には、安全を守るための厳格なルールがつきものです。

特に「Class 2.2(非引火性・非毒性ガス)」は、他の貨物との積み合わせを制限する「隔離規定」が大きな壁となります。そのため、たとえ少量の出荷であっても混載(LCL)が難しく、やむを得ずコンテナ単位(FCL)で手配されているケースも多いのではないでしょうか。

しかし、たとえ扱いの難しい商材であっても、あらかじめルールの要点を押さえ、丁寧に段取りを組むことで、混載便を賢く使いこなす道は開けます。

本記事では、Class 2.2の製品の混載輸送をどうやって実現し、「コストを抑えながら、必要な時に必要な分だけ届ける」サプライチェーンの安定化を形にしたのか。お客様と共に作り上げた、確実な出荷を支えるプロセスをご紹介します。

 

お客様のご紹介

コマツ物流株式会社 様 
・株式会社小松製作所様が製造する建設機械や保守部品の国際物流を担う
・主にClass 2.2(高圧ガスシリンダー)の海上輸送を手配 

お客様の状況と課題

もし船積みができなくなれば、現地の生産ラインを止めてしまう 

Class 2.2(高圧ガス)特有の「隔離規定」の壁

小口貨物のためFCLではなくLCLでの輸送が希望だが、危険な化学反応を起こす可能性のある他のクラスの危険品との積載が厳しく制限されるため、海上混載(LCL)での引き受け手が極めて少ない。 

船会社任せの体制が招く、出港直前の不積みリスク

危険品輸送において、一般的な混載サービスの多くは、最終的な実務判断を船会社に仰ぐ「取次」の立ち位置に留まる。そのため、申告書類の審査や船積みの可否判断がどうしても船会社側のタイミングに左右されやすく、出港直前まで不確定要素を排除しきれないという不安があった。

コスト最適化と安定供給の両立

FCL輸送によるコスト増を避けつつ、LCLで柔軟かつ確実に運べるスキームの構築が急務となっていた。

こうした課題を解決するため、危険品混載における多彩なノウハウを持つセイノーロジックスへ相談が寄せられました。

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セイノーロジックスの伴走支援

輸送スペースの提供に留まらず、お客様の潜在的な不安を解消し、安定供給を支えるための多角的なサポートを実施しました。実務判断の代行から組織内での知見共有まで、一歩踏み込んだ伴走型支援の具体的な内容をご紹介します。 

「取次」に留まらない、実務知見に基づいた主体的な積載判断

他社では取り扱いが難しいケースや、受託の判断を保留されるような危険品でも、セイノーロジックスは単なる取次に留まりません。危険品混載のパイオニアとして蓄積してきた経験と知識を活かし、船会社との交渉から実務的なアドバイスまで、お客様の課題に深く踏み込んだ支援を実施しました。 

自社混載サービスによるコントロール

自社でコンテナを仕立てる「自社混載」を展開するセイノーロジックスは、積荷の組み合わせを自社で直接管理しています。隔離規定を確実に遵守しながら、他社では難しい柔軟な積み合わせを自社判断で実現しました。

船会社との緻密な事前調整

出荷の最終段階で「不積み」が発覚する事態を避けるため、書類上の確認だけでなく、実際の積載可否を早い段階でクリアにいたしました。
予約(Booking)の初期段階で懸念点を解消しておくことで、担当者様がその後の出荷準備を安心してお進めいただける環境を整えました。

組織として対応力を高める「知見の標準化」

セイノーロジックスでは、お客様のニーズに合わせてレクチャーを実施しています。
今回は、危険品輸送の知見が特定の担当者様に依存する「属人化」を防ぐため、関連部署の方も交えた勉強会を開催しました。 

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SDS(安全データシート)の精査や各国の港湾規制の整理など、実務で直面する障壁となるポイントを言語化。チーム全体でナレッジを共有し、判断基準を「標準化」することで、属人的な判断に頼らず、組織として安定して出荷を継続できる体制づくりをサポートいたしました。 

輸送過程を可視化して、品質保証を支える

海上輸送において、一度扉を閉めたコンテナの内部を確認する機会は、到着までほとんどありません。

今回のプロジェクトでは、「現地のお客様に届くまでが品質」というコマツ様の信念を物流の立場から支えるため、積み込み(バンニング)時の状況や、特殊な荷姿のシリンダーが確実に固定(ラッシング)されている様子を写真で報告する体制を整えました。

状況が見えにくい海上輸送だからこそ、現場の情報をタイムリーに共有する。この取り組みは、単なる確認手段に留まらず、荷崩れへの不安解消や社内での品質管理報告への活用など、実務面での確かな安心感に繋がっています。

荷量変動に合わせたFCL/LCLシミュレーション

生産計画によって出荷量は週ごとに変動します。そのため、セイノーロジックスの担当者が荷量に合わせて「今回はLCLでコストを抑える」「今回は物量が多いのでFCLで仕立てる」といったシミュレーションを、実際の出荷前に継続的に実施しました。

依頼を受けたスペースを確保するだけでなく、1本仕立てたコンテナの余剰スペースに、急ぎの非危険品を相積みするといった柔軟な運用もあわせて提案しました。

状況に応じた最適な選択肢を常に検討し続けることで、「安定供給」と「コスト最適化」という課題の両立を、物流の現場から支えています。

世界中へ、必要な量を、必要な時に届ける

今回の取り組みを経て、当初は手探りだったClass 2.2の混載輸送が、今では定期的なフローとして定着しました。少量であっても確実なスケジュールで手配できる体制が整ったことは、サプライチェーンの安定化において大きな成果としてご評価いただきました。

「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ届ける」。この当たり前のサイクルを絶やさないことが、結果として、世界中で稼働する製品の信頼を支える土台となります。私たちはその土台を支えるプロとして、これからも確実な輸送を提供し柔軟なサポートを続けてまいります。

『できない』を終点にしない
『できる』を共に創るパートナーとして

ハードルが高いと思われる輸送課題であっても、一つひとつ事実を整理し、ルールを正しく読み解くことで、解決への道は必ず開けます。

セイノーロジックスは輸送サービスを提供するとともに、お客様が安心して適切な輸送法を検討するための「確かな判断材料」と「再現性のある手順」も提供してまいります。 

困難な課題を前に立ち止まるのではなく、知恵を絞り、お客様のグローバルビジネスの可能性を広げていく伴走者であり続けること 。それが、私たちセイノーロジックスの約束です。 

危険品輸送に関するお悩みがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。