【食品輸出の輸送手段を比較】
航空便・FCL・LCLの特徴と選び方
昨今の円安や、世界的な日本食ブームを背景に、自社の食品・飲料の海外輸出を検討される会社様が増えています。しかし、いざ輸出を検討し始めた際に、多くの方が直面するのが「輸送コスト」と「物量」の壁です。
鮮度や品質を保つ必要がある「冷蔵・冷凍食品」の輸出においてどの輸送手段を選ぶかは、現地での販売価格や利益率を左右する最も重要な要素のひとつです。
本記事では、食品輸出の輸送における3大手段である「航空便」「FCL」「LCL」の特徴を比較し、自社に最適な輸送手段の選び方を解説します。
冷蔵・冷凍品を運ぶ3つの手段と、それぞれの特徴
① 航空便
航空便の最大のメリットは、何と言ってもリードタイムの短さです。長くても数日以内に現地へ到着するため、賞味期限が短い生鮮食品や、サンプル品の緊急輸送には大変有効な手段です。
一方、航空便の運賃は一般的に高額です。特に重量や容積がかさむ食品の場合、「輸送費が商品代金を上回ってしまい、現地で売れても全く利益が出ない」という事態に陥りやすく、継続的なビジネスとしては成り立ちにくいのが実情です。
② FCL(海上フルコンテナ輸送)
FCL(Full Container Load)は、コンテナを丸ごと1本貸し切って海上輸送する方法で、リーファーコンテナ(冷蔵・冷凍コンテナ)を利用することで保冷した状態で輸送することも可能です。
コンテナ単位で運ぶため、コンテナを商品で満載にできる場合、1個あたりの輸送単価が最も安くなります。
一方で、コンテナ1本を満載にするには膨大な量の商品が必要です。そのため、初めての輸出やテストマーケティングの段階では、マッチしづらい輸送手段です。
③ LCL(海上混載輸送)
LCL(Less than Container Load)は、コンテナ1本分に満たない荷物を、他社様の荷物と一緒に1つのコンテナに混載して運ぶ手法です。FCLと同様でリーファーコンテナ(冷蔵・冷凍コンテナ)を利用することで保冷商品を輸送することもできます。
コンテナ内の「使用したスペース分」だけの運賃で済むため、小口貨物の輸送にかかるコストを劇的に抑えることができます。「まずは1パレットから現地の反応を見たい」「月に数回、必要な分だけこまめに納品して在庫リスクを減らしたい」といった、小口輸送・多頻度発送といったニーズに最もマッチした輸送手段です。
航空便・FCL・LCLのコスト・輸送日数・在庫リスク比較
各輸送方法の違いと特徴を、わかりやすく表にまとめました。
| 航空便 | FCL (海上フルコンテナ輸送) |
LCL (海上混載輸送) |
|
|---|---|---|---|
| 輸送コスト |
高い (※数kg〜数十kgの極小口なら総額で最安になる場合あり) |
最も安い (※満載の場合) |
安い |
| 最低出荷量 | ダンボール1箱〜 |
コンテナ1本分 (大ロット) |
1パレット〜 (小ロット) |
| 航空・海上輸送日数 | 1〜3日程度 | 数日~数週間(航路による) | 数日~数週間(航路による) |
| 在庫リスク | 低い | 高い(廃棄ロス懸念) | 低い(こまめな補充が可能) |
小口貨物の輸送には、航空便かLCLが適切であることが分かります。
中でも段ボール数箱程度の物量の場合や賞味期限が極めて短い商品では航空便が適していますが、それ以外の場合は、「LCL(海上混載輸送)」を利用することで利益率向上とリスクを低減の両立が可能です。
実例で見る「LCL(海上混載輸送)」のご利用事例
実際にセイノーロジックス株式会社のリーファー混載サービスを利用し、課題を解決されたお客様の事例をご紹介します。
-
仕向地:台湾
商品:ソフトクリーム原料 -
小ロット保冷輸送のコスト問題を解決
【課題】
保冷が必要な商品(ソフトクリーム原料)が発生したものの、コンテナ1本を丸ごと借りる(FCL)ほどの物量がなく、コスト高で採算が合わなかった。
【成果】
業界でも珍しい小ロット対応の海上混載輸送「ひんやり混載サービス」を利用したことで、輸送品質(+7℃)を維持したまま、物量に見合った適正なコストで台湾への輸出を実現できた。
▶詳しい事例紹介はこちら https://www.logix.co.jp/case/taiwan-softice -
仕向地:アメリカ
商品:冷凍寿司 -
小ロットの高品質貨物における品質・コスト・物量・スピードのジレンマを解消
【課題】
わずかな温度変化でシャリやネタの食感が崩れる商品(冷凍寿司)を米国へ輸出する際、小口貨物では高額な航空便か、満載になるまで出荷を待つFCLしか選べず、コストと展開スピードが大きな壁だった。
【成果】
利用した冷凍混載サービス(ばりひえ混載サービス)では、外気の影響を極力短くする緻密なハンドリング(CFS内の作業手順や動線の工夫)を徹底されていた。難所だった積み替え時の温度上昇をクリアし、約40日間の航海中もマイナス20℃前後を安定維持できたことで、小口の適正コストでありながら、「日本の握りたてと違いがない」レベルの品質で米国への輸出を実現した。
▶詳しい事例紹介はこちら https://www.logix.co.jp/case/014
リーファーコンテナを使った「LCL(海上混載輸送)」という選択肢で、食品輸出をより身近に
「海外へ自社の食品を届けたいけれど、輸送コストが高すぎる、コンテナを満載にするほどの量がない……」
これまで、こうしたハードルによって輸出を諦めざるを得なかった企業様にとって、リーファー海上混載輸送は、リスクを最小限に抑えながら世界へ挑戦できる強力な選択肢です。1パレットから必要な分だけを、最適な温度で運べる。この輸送手段を活用することで、これまで遠く感じていた食品の海外展開がぐっと身近なものになります。
セイノーロジックスでは、独自のコールドチェーンを構築し、高品質な保冷海上混載輸送サービスをご提供しております。「ひんやり混載サービス(冷蔵)」「ばりひえ混載サービス(冷凍)」を通じて貴社のビジネスを全力でサポートいたしますので、最適な輸送ルート選びに迷ったら、ぜひ一度プロフェッショナルにご相談ください。
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